ViewDockTDW



今日のコンピュータを用いた創薬シミュレーションでは、タンパク質と化合物の多数の組み合わせについてシミュレーションが行われます。そのシミュレーション(計算)結果は、数値列で表現されるのが一般的です。そのため、創薬シミュレーションに携わる研究者や科学者にとって、これらのシミュレーション結果の可視化は必要不可欠となります。また、実際の創薬シミュレーションでは何十万ものタンパク質と化合物の組み合わせが扱われるため、創薬シミュレーション結果の意味を直感的に呈示できる可視化方法および技術が求められます。本研究では、そのような視点から、大規模可視化装置を用いた、創薬シミュレーションDOCKのための可視化技術の研究開発を推進しました。研究開発されたViewDOCKを利用することで、同時に複数のシミュレーション結果を表示し効率よく確認作業を行ったり、特定のタンパク質に対する類似化合物のシミュレーション結果を並べて比較するといったことを可能とし、創薬シミュレーションを用いた研究開発を効率化できることを確認しました。
 
なお、本研究は米国カリフォルニア大学サンディエゴ (UCSD)の推進する学部学生のためのインターンシッププログラムPRIMEを通じて推進されました。

研究成果(論文)

  • Christopher D. Lau, Marshall J. Levesque, Shu Chien, Susumu Date, and Jason H. Haga, “ViewDock TDW: High-throughput Visualization of Virtual Screening Results”, Bioinformatics, Vol.26, No. 15, pp. 1915-1917, 2010.



関連プロジェクト : タイルドディスプレイなどの大規模可視化技術
関連分野 : 大規模可視化技術