セキュアグリッドファイルシステムに関する研究



本研究は、グリッドコンピューティング環境上で、セキュリティとユーザ利便性を有するファイルシステムを実現することを目的に研究開発を推進しました。グリッド上では、様々な属性をもつユーザが様々なセキュリティ要件を有するデータにアクセスできることが求められますが、本研究では、SDI(Single Disk Image; シングルディスクイメージ)、オンデマンドなアクセス、排他性、データ機密性、ユーザ利便性を満たすファイルシステムの実現を目的としました。X509証明書を用いるグリッド認証基盤技術(GSI:Grid Security Infrastructure)と既存のファイルシステムSFS(Self-certifying File System)の機能性を融合し、セキュアグリッドファイルシステムGSI-SFSを実現しました。

 

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本研究は、大阪大学サイバーメディアセンターで推進された文部科学省科学技術振興費主要5分野の研究開発委託事業におけるITプログラム「スーパーコンピュータネットワークの構築」の支援を受けました。

研究成果(論文)

  • 武田伸悟, 伊達進, 下條真司, “GSI-SFS: グリッドのためのシングルサインオン機能を有するセキュアファイルシステム”, 情報処理学会論文誌コンピューティングシステム, Vol. 45, No. 4, pp. 223-233, May 2004.

関連学位論文

  • 武田伸悟, “グリッド認証基盤に適応したファイルアクセスとモニタリングに関する研究”, 大阪大学大学院情報科学研究科博士学位論文, 2008年1月.
  • 武田伸悟, “グリッドにおける安全なデータ共有のための認証と認可手法”, 大阪大学大学院情報科学研究科修士学位論文, 2005年2月.
  • 武田伸悟, “ユーザ利便性を考慮したセキュアグリッドファイルシステムに関する研究”, 大阪大学工学部卒業研究報告書, 2003年2月.



関連プロジェクト : 広域分散型仮想クラスタ構築技術に関する研究
関連分野 : e-Science